提案から、顧客の悩みや課題を引き出す

お客様は、必ず、何かしらの問題や課題を抱えて困っています。

  • 新しいネタを提案してほしいと顧客から言われている
  • コストを上げずに、部品の信頼性を上がる必要がある
  • 納品に時間がかかりすぎるとクレームが出ている

どうやったら解決できるのか、解決策を懸命に探しています。

もちろん、具体的なモノや納入仕様にまで落ちていませんし、悩みや課題があいまいな場合もかなり多いのではないでしょうか。

ですから

 

 「お悩みや課題は何ですか?」

 

 と聞いても、なかなかズバリの回答は得られません。

では、どうしたらよいのか?

 

「こんなことができますが、いかがでしょうか?」

 

と提案してみることです。

 

「なるほど、もっとこんなふうにできない?」

「いや、そうではなくて、欲しいのはこんか感じ‥」

 

といったやりとりから、顧客の悩みや課題が浮き彫りになっていきます。

 

新商品を生み出すポイント

新商品開発では、

「プロダクトアウトではなく、マーケットイン。顧客視点で考えなければだめだ!」

とはよく言われることですが、顧客の悩みや課題をしっかり解決できなければ意味がありません。

また、顧客に自社を選んだいただく必要があります。

自社でできること、強みをいかすことで、顧客に選ばれ、満足を提供できる商品が生まれます。

「誰に何をどうやって提案するのか」

という提案を、以下の流れで組み立てるのがポイントです。

  1. 自社で「何が」できるのか
  2. そのできることを「誰が」必要としているのか
  3. その誰に「どうやって提案」していくのか 

強みの理解

自社で「何が」できるのかをおさえる必要がありますが、意外に、これが大変です。

「うちの商品に強みは特にないですよ」

「お客様に言われて作ってるだけですから」

といった答えが、謙遜半分、本気半分でよく出てきます。

決してそんなことはありません。

顧客が御社や御社の商品を選ぶのには必ず理由があるのです。

その理由が、「できること」、「強み」です。

自分のことが一番わからないのですね。

 

商品や技術の特徴、顧客からの評価、自社の歴史などいろいろな視点で強みをリストアップします。

それらの強みを顧客の課題や悩みに適応してみることで新商品アイデアが生まれます。

「できること」、「強み」はナンバーワンでなくても大丈夫です。

他の強みやビジネス条件を組み合わせることで、トータルで独自性が生まれます。

 

顧客を絞り込む

次に、検討した新商品(アイデア)を使ってくれそうな見込み客をリストアップします。

 

 ・現状顧客

 ・現状顧客と同業他社

 ・異業種

 

コンタクトできるかどうかは別にして、とにかく思いつく限りリストアップします。

次に、自社の強みや生かせそうな視点で優先順位をつけます。

そして、コンタクト方法を考えます。

 

 ・知り合いの会社から紹介

 ・展示会、勉強会などで顔見知りの社員をつくる

 ・ホームページなどの一般情報からメールなどで連絡

 

顧客とのコミュニケーションから生まれる新商品

絞り込んだ顧客の悩みや課題について想像し、仮説を立てます。

その仮説をもとに、新商品アイデアをアレンジし、提案資料を作成します。

具体的な提案内容を見て、顧客は自社の悩みや課題が見えてきます。具体的な要望を顧客から引き出して、提案内容を見直します。

これを繰り返すことで、顧客の課題解決を実現する商品アイデアが練りあがっていきます。


新商品開発マインドの定着

このような新商品活動を、会社の活動として定着させることで、次のような効果が生まれます。

  • 情報発信能力が高まる
  • 顧客の理解が深まる
  • 会社に積極的な姿勢が生まれる

 活動をしたからと言って、新商品がすぐに生まれるわけではありませんが、Webや展示会などを活用して幅広く情報発信を行っていくことで見込み客の集客が確実に進みます。

新商品活動を継続することで新商品が生まれ、新たな売上が立つことで、将来への希望や安心感が生まれます。

新商品活動は、企業の生命線です。

そして、答えは会社の外にあります。

  • 顧客の要望を自社の強みにマッチングさせることで新商品が生まれる
  • 顧客の要望を聞いて、アイデアを磨いていくことが大事
  • 顧客との接点である現場を大切にする

こういった視点が、新商品活動で重要になります。